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初めに
『サービス終了のお知らせ』というタイトルの記事がwordbench.orgアップされてから数日が経ちました。
WordPressの15周年をコミュニティで祝おう!ということで、第77回のWordBench神戸はカフェを貸し切ってパーティーを行いましたが、ちょうどその時に発表した資料の中で私とコミュニティとの関わりについて振り返っていました。
それに沿う形でWordBenchへの想いを書き残しておこうと思います。
WordBenchとの出会い
5年前の私は会社員プログラマーでした。畑違いの業種から転職して7年が経とうとしていたとき、たまたまTwitterで流れてきたWordBench神戸の勉強会のお知らせが目にとまりました。
ちょうどそのころ、知り合いの会社の手伝いでPHPプログラミングをしていて「WordPress」という言葉は知っていました。
当時はネット上にWordPressのカスタマイズ方法は今ほどなく、何かいい学習方法はないかと模索していたタイミングに「自分の地域でWordPressの勉強会があったのか!」と驚いたのをよく覚えています。
イベント告知サイトが閉鎖してしまったのですが、インターネットアーカイブで調べたところ私のWordBench初参加は、2013年4月7日の約5年前でした。
「ここまで自分の知識や経験を共有して何のメリットがあるんだろう?」
自分の勤めている会社以外の世界を知らなかった当時の私は率直にそう思いました。
会社で定期的に開催される(というよりも開催を義務付けられていた)”IT系のニュース記事を印刷したものを読むだけの「勉強会」”とは何もかもが違っていました。
SIerでプログラマーをしていた私にはどこか違う世界のように感じていました。
WordBench神戸モデレーターに
週末に開催されるWordBench神戸にたまに顔を出すようになり、初めは行きにくかった懇親会にも次第に参加するようになりました。
そこで安藤さん(NExT Season)と知り合い、気づいたらWordBench神戸のモデレーター(管理人)を2人でやることになりました。
たしか、そのころはWordBench神戸が不定期開催になっていて、今後の継続が難しくなりそうな時期だったと記憶しています。(当時のモデレーターの方達が忙しくなっていた)
「このコミュニティをストップさせたくない」
それだけの意気込みで、モデレーターのバトンタッチ後初めて開催したのが、2014年11月15日の第37回WordBench神戸でした。
「人が集まらなかったらどうしよう?」等、いろいろと悩んだのですが、結果的には勉強会は盛り上がり、懇親会も楽しい時間だったのをよく覚えています。
そこから回を重ね、3年半かけて40回ほどの勉強会+懇親会を企画・開催してきました。
- 他府県からの参加
- WordBench神戸にだけ参加するという人
- 1年を通して皆勤で参加(!)する人
いろいろな立場や職種の人とWordBenchを通じて出会うことができました。
また、WordBench神戸では勉強会の冒頭に必ず次の言葉を伝えるようにしてきました。
「 WordBench ≠ セミナーです。 」
WordBenchとはコミュニティであり、様々な立場の人が「WordPressというキーワードをもとに集い経験・失敗の共有をする場」だと思っていました。
「今日知った事を、次の誰かに教えてあげてください」
この言葉も意識して何度も伝えてきました。
実際にコミュニティメンバー間で「この前WordBench神戸で聞いた○○っていうプラグインがいいみたいですよ」といった知識の共有がなされているのを目にしたり、耳にしたときには本当に嬉しい気持ちになっていました。
WordBench終了について
すごく驚きましたし、寂しい気持ちにもなりましたが、内容をじっくり読んで「非常に前向きな終了なんだ」と理解しました。
とても素晴らしいご決断だと思っています。
きっと、予期せぬ10年目での終了を迎える事になったのだとは思います。
ただ、この10年でWordBenchによって育った日本のWordPressコミュニティは今後も形を変えながら継続されていくものだと信じています。
WordBenchがなかったら、出会えなかった人がたくさんいます。
WordBenchがあったから、多くの人に助けられました。
・・・最近になって、私がモデレーターを受け継ぐとなった時に「すごく意外だったし驚いた」と思ったということを、とあるコミュニティメンバーから教えてもらいました。
「寡黙なプログラマー」という印象が強かったようでした。
確かに、前に出て何か発言したり発表したりするタイプの人間ではなかったのですが、ここ数年で大きく自分が変わったとは思っています。
またそれに合わせて、「この数年で本当に印象が変わった」と言って頂けたのときに、僕は「WordBench神戸を続けてきてよかった」と思えました。
コミュニティを運営していて、決して楽しいことばかりではなかったですが、少なくとも神戸のWordPressコミュニティを止めずに継続できてよかったと思っています。
9/23以降のWordBench神戸について
約3年半WordBench神戸の管理を共にしてきた安藤さんと、9/23以降の神戸のWordPressコミュニティについて話し合っている段階ですが、決定事項は何もありません。
でも、10年も存続したWordBenchの終わりに神戸で何かできることはないか?と考えました。
そんなやり取りの中で「WordBench神戸は9/23に第100回をやって終わりにしよう」というアイディアが湧いてきました。
(この前第79回をやったのであと21回開催することになります。)
「正気か?」という感想ももらっているのですが、真剣にやってみようと思っています。
では、なぜWordBench神戸を第100回までやろうと思ったのかを少しまとめておきたいと思います。
1.単純にキリがいい 2.たくさん開催することで多くの人に参加してもらえないか? 3.いろいろな開催方法を模索することで、誰かの今後のコミュニティ活動の参考にならないか?
1.単純にキリがいい
WordBenchも10周年の日に終了するのだし、という単純な発想です。
現在79回で、残り約90日で20回。「4日1回開催すれば間に合うペース」ということになります。
2.たくさん開催することで多くの人に参加してもらえないか?
最近足が遠のいている人や、他の勉強会との兼ね合いで参加できていない人が結構いるようなので、そんな人たちにもWordBench終了前に参加して欲しいと思っています。
もちろん、初参加の人にも多く参加してもらえることを期待しています。
もう会えなくなってしまった人もいるけど、そんなことも思い出しながら21回やれたらいいなと思っています。
3.いろいろな開催方法を模索することで今後の誰かのコミュニティ活動の参考にならないか?
当然、通常の開催方法(会場を抑えて参加者で割り勘)では人数が集まらない可能性があるので、月一の定期開催以外の18回についてはオンライン会議での開催や、会場が安く使える夜間での開催なども検討しています。
この18回がどのようになるのかは予測もつきませんが、「神戸でこんなことやってる」という何かが残ればいいかなと思っていて、それが次の誰かにいい形で繋がっていけばよいかなと思っています。
第100回WordBench神戸について
9/23(日)で、会場はもう抑えてあります。
神戸三宮の中心街にある、英国風パブ HUB を貸切にしました。(60人まで入れます)
WordBenchの10周年を神戸三宮でお祝いしませんか?
スポーツ観戦用の大きなスクリーンも使えますので、登壇してくれる人も募集します。
詳細は追って報告しますが、今は9/23以降のコミュニティのあり方よりも、9/23日の第100回のことだけを考えたいと思っています。